otaku8’s diary

映画のこととか

スターウォーズへの帰還

思えば自分とSWの付き合いをまとめて書いた記憶がなかったので,今回はそれを書いていこうと思う.自己満足.

きっかけ

 SWに初めて触れた瞬間,SWを好きになったきっかけは正直なところ覚えていないが、恐らく新三部作(EPⅠ〜Ⅲ)だと思う.というのも,小さい頃は『新たなる希望』のビデオパッケージ裏のチューバッカを狼男だと認識していて,怖くて避けていた記憶があるからだ.

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パッケージ裏のチューバッカ

ピーク

 新三部作に関する思い出で印象深いのは『シスの復讐』を劇場で観たことだ.これが初劇場SW.その体験を詳細に覚えているわけではないが,ムスタファーでオビ=ワンに敗れたアナキンが焼かれていく場面はやはり印象に残っている.

 


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↑ 最後までネタバレ全開の『シスの復讐』のトレイラー

 また,当時その劇場の側でスターウォーズ展(「アート オブ スター・ウォーズ展 〜エピソード3を中心に〜」だろう)が開催されていたことも思い出深い.同時期にアニメ『クローン大戦』がカートゥーン・ネットワークにて放映されており,そちらも好きだった(今でも最高の作品だと思う).

 

また,当時「スターウォーズの鉄人」というサイトにハマっており,親のPCを使ってひたすらSW情報を仕入れていた.

www.starwars.jp

その情報を基にして,トレーディングカード遊びの流行りに乗って,オリジナルのSWカードを作って遊んだりもした.

 中学校に入学して以降は周りにSW好きな人などほとんど見当たらなかったが,小学生時代は何故か幸いにもSW好きな人が周りにちらほらいた.ちょうど『シスの復讐』が公開されていたこともあり,学校でSWごっこをやったりもした(自分はオーダー66に翻弄されるクローントルーパー役である).その頃が最もSW熱があった頃かと思う.読書感想文にはSWのノベライズ(特にマシュー・ストーヴァーの『シスの復讐』やマイケル・リーヴスの『ダース・モール 闇の狩人』が思い出深い)を選び,クリスマスプレゼントは主にSWの3.75インチベーシックフィギュア,お気に入りゲームはPS2の『バトルフロント』シリーズや『シスの復讐』だった.そこまで多くはないがコミックも読んだりした.

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傑作ゲームである.

 というわけで小学生時代が最もSWに熱くなった時期であるが,先程ちらっと書いたように中学生時代以降は周りにSW好きはおらず,『シスの復讐』で一区切りついた感もあったため,SW熱は落ち着いていった.

 因みに自分は新三部作直撃世代である.『ピープルvsジョージ・ルーカス』なんて映画があったように,SWに関しては度々議論が巻き起こる.新三部作を批判する声が多いのも知っているが、新三部作大好き人間なので,その声には理解しつつ共感はしない立場である.オリジナル三部作も新三部作も,六作品通して好きだ.

新たなる風

 大きな動きがあったのは2008年,『スターウォーズ/クローン・ウォーズ』というアニメ映画が公開された.この映画は『クローンの攻撃』と『シスの復讐』の間を描く出来事で,どうやらこれから始まるアニメシリーズの序章らしい.ちゃんと映画館へ観に行き楽しんだのだが,同時に嫌な予感もした.というのも本作にはアナキン の弟子となる新キャラ,アソーカ・タノが登場するのだ.元々好きだった,同じくクローン戦争時代を描いた『クローン大戦』にはそのような設定は存在しなかった.『クローン大戦』にはルーカス・フィルムが深く関わっており,『シスの復讐』にかなり直接的に繋がる作品である.故に『クローン・ウォーズ』は自分の好きな世界を破壊してしまうのではないか?という危機感を感じた(今となっては『クローンウォーズ』大好き人間だが).

波乱

 2012年,ウォルト・ディズニー・カンパニーがルーカス・フィルムを買収した.ルーカス・フィルムとディズニーの歴史から考えれば特段不思議なことではないと今では思うが,当時はかなりのインパクトだった.

 そして公開された『フォースの覚醒』.自分はこの作品を観る前から嫌な予感がしていた.創造主ルーカスが提出した案が却下されたのだ.彼の案はミディ=クロリアンについて追求する物語だったそうで,確かにミディ=クロリアンの設定はEPⅠでも評判が良くなかったし,恐らく新三部作に失望したファンが待っているのはオリジナル三部作のような冒険活劇だろう.だからディズニーの判断は分かるが,やはりモヤモヤが残る.ルーカスはこの神話の創造主なのだ.その彼のアイデアを切り捨てるということはよっぽどの自信があるのだろう…

 EPⅦの製作陣はあからさまに「俺たちのSWを取り戻そう!」という雰囲気を醸し出しており,新三部作好き(オリジナル三部作を含めた六部作をひと固まりとして好き)な自分は肩身の狭い気持ちになっていた.まあ,あの頃予告編にはテンション上がらずにはいられなかったが.


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↑ラストショットを見て,世界中のファンと共にフォースと一体化した.

 また,「カノン(正史)/レジェンズ(非正史)」の区分けがなされ,大好きだった『クローン大戦』は無事(?)非正史となってしまった(設定の一部が生き残っているのは嬉しいが).

 この頃はゲーム『バトルフロント』の新作が出て盛り上がっていたが,いかんせん自分はPS2とDSしかゲーム機器を持っていないため,PS2の『バトルフロント』シリーズをプレイし続けていた(飽きない).

あの頃

 『スカイウォーカーの夜明け』は深夜の最速上映に赴いた.

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最速上映にはストームトルーパーやオビ=ワン、レイア姫などに扮した人がいて楽しかった.流石SW.鑑賞直後は、その劇場体験の効果もあってか比較的ポジティブな印象だったが,思い返すにつれて,それはどんどんネガティブなものに変わっていった.

 自分は続三部作に対してはあまり肯定していないし,世間的にも批判されることが多いように感じていた.続三部作を経て,自分の中のSWはルーカスの「個人的な作品」から「商業作品」へ,「神話」から「映画」と変わってしまった.勿論,ここには自分の「理想化してしまったSWに対する幻想」みたいなものがある.(SWの製作過程を調べるとルーカスはちゃんと大衆のことを考えていたし,SWもまた「映画」であることがよく分かる)

 ただ,良い気付きもあった.続三部作のファンも確実にいるということだ.自分は新三部作が好きだが,そうでない人も多い.好き嫌いは個人の体験や価値観,世代に左右される.そんな当たり前のことに気付くことができた.

帰還

 『クローンウォーズ』のファイナルシーズンやその他アニメシリーズ,そして『マンダロリアン 』等ドラマシリーズと,次々に楽しいコンテンツが発表され,一度は消えかけたSWへの熱が再燃している.今一番の期待作はオビ=ワンのスピンオフだ.ユアン・マクレガーとヘイデン・クリステンセンが復帰する,それだけで新三部作で育った自分は喜んでしまう.文句を言いつつ何だかんだ,ディズニーによってひたすらに供給されるSWというコンテンツを有り難く享受してしまう.恐ろしいものだ.